SOS&Cケアギバーの会ブログページ
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テクノロジー悲喜こもごも
テクノロジーの発展がますます進む今日この頃です。
ケアギビングにも様々な形で恩恵やまたはやっかいな問題がもたらせれています。
同居して高齢のお母さんを介護しているAさんは3月にJapan TVが放送を終了したことによって発生した問題を話してくれました。
北米で33年間にわたり日本語のドラマやニュースを放送してきたJapan TVが3月に放送を終了し、インターネット動画配信サービスJmeに切り替わりました。これでインターネットさえあればタブレットや携帯電話からでも日本語のプログラムが楽しめます。Aさんも日本語のテレビ番組を見るのを楽しみにしているお母さんのために早速Jmeに切り替えました。しかし、Aさんのお母さんは認知症を患っていてタブレットで番組を観ようとする際、間違ったところを触ってしまったり、何度教えてもやり方を忘れてしまって苦戦しています。そのたびに自宅で仕事をするAさんに助けを求めてくるのでAさんは本当に困っていると話してくれました。
対照的にテクノロジーの恩恵をあずかっているケースもあります。
自分たちだけで暮らす義理の両親を介護しているBさんは義理両親の自宅内にカメラをいくつか設置して見守っていると話してくれました。カメラは玄関や台所、リビングなどに設置され、来訪者があった場合には顔が見れるようにアングルしてあったり、義理両親がうちの中でどのような行動をしているか、転倒などしていないかなど見ることができるそうです。アマゾンのサイトをちょっとのぞいてみると、比較的お手軽な価格でよい画質の映像が撮れるカメラがいくつも出ていました。プライバシーが気になるところですが、Bさんの義理両親も最初は監視されるようだと抵抗感をしめしたものの、今では慣れて受け入れているそうです。
考え、感覚の違い
日本に住むお母さんを兄妹と協力して介護しているCさんは定期的に日本に行ってお母さんを訪問しています。お母さんは施設に入居しており、身の回りのお世話は施設の方々がしてくれますが、こまごました個人的な買い物や入院した時には日本にいる兄妹が面倒をみています。Cさんからすると、どうしてこうなのかな、そんなことがあったのに知らせてもらっていないな、などと感じることがあるそうですが、面倒をみているのは日本にいる兄妹であり、お母さんを託しているので、Cさんから他の兄妹に意見を言うことはないと話してくれました。
確かに同じ家庭で育った兄妹でも大人になって生活環境が変わり、感覚や考えが違ってくることはあることでしょう。子供たちの間で親の介護や医療について決める際、意見が分かれることはあります。その際に大切になってくるのは誰のための医療、介護なのか、本人の希望・好みは何なのかであり、そこを起点として本人にとって適切な医療行為を決め、介護であれば、希望に寄り添う形で家族ができる範囲でお世話をしていくのが持続可能な介護なのではないでしょうか。
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