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2024 FEBファミリーケアギバーの会 ブログ


ファミリーケアギバーの会ブログページ

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カナダでの認知症家族のパスポートの更新。領事館に行くのも大変です! 

認知症が進んでくると日常の事がだんだん難しくなってきます。たとえば、Nさんのお母さんは歯磨き粉と洗顔料のチューブを間違えてしまったり、Aさんのお母さんはなぜかZincクリームを顔に塗ってしまい、顔が真っ赤になったりなどありますが、それと同時に外出がむずかしくなったりします。

そんな状態で困る状況として、日本国籍の方はパスポートの更新があります。書類等は家族が手伝って完成できますが、パスポートのピックアップは本人が領事館に出向き、本人確認しなければなりません。領事館に行くくらいできるでしょうと思いがちですが、認知症がすすんだ方と外出し待たされたり慣れない場所に行くことは本当にたいへんです。

どれくらいの待ち時間なのかわからなかったり、お手洗いに頻繁に行かなければいけなかったり、慣れないところで急にイライラしてしまったりと予測のつかないことが起こりがちです。二人がかりの同行しなければいけない時もあります。 


サポートグループ参加者のAさんが本人が行かなくてもいい方法はないかと領事館に問い合わせてくださいました。下記の通りのプロセスで、外務省より許可がでれば、本人が領事館にいかなくてもパスポートを受領できることも可能なようです。 

「パスポートの受領は、申請者の出頭を免除する事はあくまでもやむを得ない理由により出頭が困難な場合の例外的処置。「交付時出頭免除願書」を疎明資料(医師の診断書等)と共に提出する。書類内容を審査し、出頭免除がやむを得ないと判断される場合に、領事職員を派遣しての手交、乃至は申請人の代理人による受領のいずれかが可能。出頭免除を認めるかについては日本側の外務省本省の判断。許可が出るまでに時間が掛かる可能性がある。」 

とういうことです。審査するのにかなり時間がかかるようなので、なるべく早いうちの申請が必要です。パスポート期限の1年前から更新できるそうなので、なるべく余裕をもって出頭免除願書の提出が必要ですね。詳しくは領事館にお問い合わせください。ご参考まで。 

 

遠隔介護・・・日本の家族に申し訳ない気持ち 

Yさんのお母さんは日本にいて、Yさんの弟さんが同居し介護しています。お母さんは認知症で物忘れがひどいため不安でソワソワしてしまうこともよくあって、Day Serviceに行くのも迎えのバスを待っていることができず、タクシーを自分で呼んでDay Serviceに行ってしまうこともあります。それも、Day Serviceの日ではない日に行ったりしてしまいます。

一日中誰かに見てもらうわけにもいかず、心配ながらも、お母さんは昼間は一人で家にいます。


そんなお母さんにYさんは一日おきに電話で話したり、日本に一年に何回か帰国したりして、お母さんを見守っています。そんなYさんは弟さんに申し訳ない気持ちになってしまいます。近くにいてお母さんのお世話ができないわけですから。 


こうした日本への家族の負担を申し訳なく思う気持ちは多くの家族介護者にはあるのではないでしょうか。サポートグループの中にも同じような状況を経験された方もいます。後見人を頼んで、こちらからできることだけをするしかない現実などもあります。あるいは、介護している家族の話しを聞いたり、相談に乗ったり、経済的負担をシェアしたり、様子をみに日本に短期帰国したりとこちらからできることはたくさんあります。申し訳なく思う気持ちは消えることはないでしょう。それは、家族として当然の気持ちではないでしょうか。その気持ちを抱えて遠隔介護し、シェアできるところは日本にいる家族とシェアしていくということなのだと思います。遠隔でも遠隔でなくてもみなどこかでもっとできるのではないかと自問自答したり、周りや本人に対して申し訳けない気持ちを持つのはどこにいても同じなのでしょう。でも、みなさん、その時その時を全力で介護しているのですよね。それも忘れずにいましょう。 


Blisterpackもいいけれど。。。。。 

Nさんのお母さんは薬を決められた通り飲むことが難しくなってきました。複数の薬をそれぞれのボトルから飲むというの難しくなったので、お医者様まだBlisterpackを勧められました。

Sample Image of Blister Pack

Blisterpackは左の写真のように、飲む日にちと時間通りに整理され、決められた時に複数の薬を飲めるように工夫されています。 

とても便利なだけでなく、家族も決められた通り飲んでいるか確認することができます。しかしながら、Blisterpackも認知症の人には難しいこともあります。Nさんのお母さんは高齢で力もあまりないので、プラスチックの部分を押して薬を出すようになっていますが、なかなか押しても薬が簡単に出てこなかったり、思い切り押したら、薬が飛び出てばら撒かれてしまったりとたいへんです。


さらに、認知症の進行状態によって、その人にとってBlisterpackが初めてであれば、使うのが難しくなります。認知症の人は新しいことを学ぶのが難しいからです。Blisterpackを導入しても、介護者のサポートは必要になってしまいます。NさんはBlisterpackから薬を押し出すと、薬が散らばってしまうので、コップを下において、薬を押し出す練習をお母さんとしています。あるいは、予め薬を押し出しておいて、小さなお皿に薬を置いておいて、お母さんに飲みやすいようにしています。

Blisterpackで薬の管理も大丈夫と安心する前に、数日間はきちんとBlisterpackが使えるかケアギバーが見守る必要もあるようです。慣れてくれば、安心です。そして、時にはきちんと決められた通り飲んでいるか、確認するのもBlisterpackでは簡単にできます。認知症の進行具合に合わせて、お医者さんとBlisterpackの導入のタイミングや効果、その使い方など話し合ってみましょう。 



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